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桜井市 初瀬商店街振興会

 ホームページ : なし
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初瀬商店街振興会は、花の寺として有名な桜井市にある長谷寺の参道にある商店街である。どこまでがこの初瀬商店街振興会かは分からないが、旧街道から門前までだろう。典型的な参道型の商店街であり、観光客への依存度が高くて商店も物産品店や名物の草餅の店などが多い。


長谷寺

 長谷寺の最寄り駅は近鉄長谷寺駅であるが、長谷寺までは1キロメートル以上はあるだろうか。この辺りは峡谷のような地形であり、駅のある高台から急な坂を下って橋を渡り旧街道に出る。
 長谷寺は牡丹が有名であるが、春の桜、秋の紅葉など花の寺として有名であり、県下屈指の観光客数を誇る寺である。視察したのが晩夏で観光客もまばらであった。
 

 

近鉄長谷寺駅

駅前南側
 近鉄長谷寺駅の南側は整備されているが、観光シーズンではないため歩いてる人はいなかった。また店舗も少なく、観光客の長谷寺への遊歩道といった感じである。
 駅のある川の北側は急斜面に住宅が密集していて狭い路地が多い。

 商店街は長谷寺から南への参道部分と参道を南下し西へ延びる部分に大別される。南北は参道の商店街そのもので、物産品店、名物の草餅や奈良漬店、茶店・飲食店などが多い。ただどの店舗も同じような業種であり、店舗数はあるが魅力は乏しい。正直言って草餅屋しかないのと思ったくらいである。
 東西に延びる部分は、古い街道のイメージが残っているが店舗はまばらである。せっかくの古い街道の雰囲気があるものの、景観を無視した建物があるし、全体的には活気はなく寂れた、時代に取り残された感じがする。ようするに全てに中途半端な感じが否めない。

正面が長谷寺

物産品などが多い

昔の街道の雰囲気が残る


ひとこと

 
県下屈指の観光客を誇る長谷寺の参道にあたり、県内の寺社の参道としては最大規模の商店街ではある。ただ、観光客への依存度が高すぎるため、商店数はそこそこあるものの地元消費者に必要な業種・店舗が少ない。そのため、地元の消費者は桜井市中心部や橿原市などに出向せざるを得ない。
 京都にはこのような参道型の商店街はいくつもあるがそれらと比べると大きく劣る。街並みとしての整備がされていないこと、どれも同じような店舗、魅力のある店舗が少ないこと、上記で述べたように地元消費者に買うものがないことなど。京都の場合は、寺社があるから人が行くだけでなく、その門前に魅力ある商店が連なっているから人が行くことも多い。典型的な例で言えば東京の巣鴨であろう。
 奈良の観光ゾーンと同じく『大仏商法』そのものであり、商店街としての努力不足は明らかである。活性化の可能性がある商店街であり、長谷寺に全てを依存するのではなく、観光の閑散期でも集客できるように商店街の再整備や業種構成をすべきである。


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