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大和高田市 片塩商店街

 ホームページ : なし
 関連HP : なし

 片塩商店街は、近鉄高田市駅の北側から高田サティ南側まで4つの通りからなる商店街である。この片塩商店街は、商都高田だけでなく中南和を代表する商店街でもある。近鉄高田市駅の北(高田サティとの間)には、石園座多久虫玉神社(竜王宮)がある。
 4つの通りの内、メインとなるのは、近鉄高田市駅前から東に延びるタカダウォークとタカダウォークの西で北へ続くかたしお遊とおりである。この2つの通りにはアーケードが設置されている。


タカダウォーク

近鉄高田市駅

かたしお遊とおり

片塩コスモス通り(左が高田サティ)
サンサン中通り

 片塩商店街は、近鉄高田市駅の駅前にあり、高田サティという吸引力の高い大型店舗の間に位置する非常に恵まれた環境にある。
  ところが、視察して驚いたのは人通りが少ないことである。視察日がいかに平日であれ少なすぎる。まあ、その原因は、商店街に入っただけですぐに理解できるが。
 正直言って、『これが県下を代表する商店街とは・・・』とショックを受けた。この商店街の過去の繁栄とは、乗降客数が相応の駅前に立地することと、当時のニチイ高田店(現在の高田サティ)の圧倒的な吸引力によるものだということである。その大型店は、業態転換や数年おきのリニューアルなど追加投資を行い、競争力を維持してきたのに対して、商店街はなんら努力せず、陳腐化しているのである。
 橿原市の近鉄百貨店のオープンや郊外への大型店舗や商店街の出店によって商店街の集客が著しく低下したのは当然の結果である。

 ある店舗のシャッターに書いてあったのは

   活気のある片塩商店街に!!
   買う身になってすべて内税消費税なし
   営業時間 AM10:00〜PM18:00
   定休日   火曜日、日曜日

 週休2日で営業時間も18時までとは。本当に買う身になって営業しているのか疑いたくなる。
 
 商店街の中で頑張っていると感じた店舗も幾つかあった。かたしお遊とおりの“ダイヨシ薬局”は抽選会など実施していた。普段も色んな販促をおこなっているのだろう。あと、片塩コスモス通りとサンサン通りの角にある“WEAR SHOP JIN”は店舗内装から品揃えも素晴らしかった。
 全体的に閑散とした中、タカダウォークの中ほどにある100円ショップのダイソーが新たな核にはなっているが、商店街の集客をUPさせるのは無理であろう。
 いずれにせよ、他力に頼った商店街の衰退の典型ではないだろうか。
 
 

高田サティ


石園座多久虫玉神社(竜王宮)

ひとこと
 これほどの好条件に恵まれ、十分な余力のある時代に常に次への布石を打ってこなかったことが衰退の最大の原因である。
 
また、東に数キロメートルの橿原市にイオンの超大型ショッピングセンターが開業する予定である。このSCが開業すれば、高田サティを含めて片塩商店街は大きな影響を受けるだろう。サティ(マイカル)はイオンの傘下にあり、場合によっては閉店ということも無いわけではない。もしそうなれば、さらに影響を受けるだろう。
 立地が良いだけに、新たな商業施設の建設と再開発を検討すべきであろう。例えば、複数の大型核店舗を含む商業ビルをモール型SCで繋ぎ、共用立体駐車場を設置するなどが考えられる。当然、既存の商店主は業種転換やMDの変更もせねばならない。
 間違っても、アーケードの架け替えやカラー舗装ではない。


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