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天理市 天理本通商店街

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天理本通商店街は、天理の玄関口である天理駅(近鉄・JR)と天理教教会本部を結ぶ東西約1キロメートルの商店街である。途中、県道(天理街道)が南北に走る。
 天理本通商店街は他の県内の商店街とは違う一種独特の雰囲気がある。やはり、天理教との結びつきが非常に色濃く、天理教の法被を着た信者を大勢見かける。地元の人や奈良の人間は見慣れており、さほど違和感が感じないが、天理教信者以外で他府県から来た人はちょっと異様に思うだろう。


天理駅(近鉄・JR)
 天理市の玄関口の天理駅は、近鉄(終点)とJRの接する総合駅であり、駅舎及び駅前の整備もされている。周辺道路の整備も進み、天理市中心部への交通アクセスは以前に比べて格段に良くなっている。
 下の写真にある天理教教会本部には、たくさんの参拝者が訪れる。特に、天理教の行事がある時などは普段とは人出が全く違う。当然、商店街の通行量も天理教の行事に大きく左右される。
 このように、天理本通商店街は天理教の影響を大きく受ける商店街であり、県内の他の商店街と環境は大きく違う。

天理駅側から入ったところ


天理教教会本部
 
 今回、20年振りに天理本通商店街へ来たのだが、あまり変わったとの印象は無かった。ただ、人通りは少なくなったとは感じる。商店の人に聞いても人通りは減少し続けているとの事だった。
 近年になって天理市にも大型店舗が出来たが、県下都市で大型店(GMSなど)が無かったのが天理市である。つまり、立地環境や競合環境に恵まれ、消費需要が市内居住者以外も見込めるといった非常に優位性のある商店街が天理本通商店街であろう。
 ではなぜ通行量、吸引力が衰えたのか。それは、商店街を構成する商店にあると思う。昔ながらの袋物店や屋台のような衣料品店が多く、商店街としての新陳代謝が殆どないと言えよう。あまりにも恵まれた環境下にあったことが、商店主の自助努力を奪ったのだろうか。
 天理市郊外に大型店舗や専門店が増えたこと、交通アクセスが良くなったことで他の都市への利便性が高まったことなどによって吸引力が低下しているのである。

 天理本通商店街は天理教への依存が高いのはしようがないものの、あまりにも依存しすぎたのではないだろうか。

袋物や衣料品店が多い

このような衣料品や服飾品店が多い

天理教の神具店
 
天理教の法被など
     

ひとこと
 県内の商店街の中では、非常に恵まれた環境下にあるだけに、活性化することは不可能ではない。ただし、天理教への依存と魅力のある商業集積の商店街との整合性は完全には一致しない面もある。また、当然ながら、従来型の活性化では何ら改善はされないだろう。(アーケードもカラー舗装もある)

 天理教の存在を最大限に活かしながら、最大需要者である天理市民を吸引できるテナントミックスや個々の店舗の改善が不可欠である。
  実際には、
当サイトの“お店拝見”で紹介している『嶋屋酒店』のように、現状を変えねばならないということで取り組んでいる店舗もある。多くの店舗がこのような取り組みを行うことが商店街の活性化となろう。


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