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詐欺的なホームページ開設の営業に注意

 
このサイトでもホームページの重要性を取り上げているが、そのホームページで詐欺的な営業をおこなっている業者が案外ある。私も2・3被害にあった店舗で事情を聞いた。タイプはいくつかあるが、代表的な手口を紹介する。

パターン1 
 1万円でホームページが持てるといった内容で、プロバイザー費用なども一切必要ないというもの。これは、その業者のホームページの中に1ページだけ作成されるものでホームページではない。例えば、当サイトの“お店拝見”のようなもので、業者のホームページに1ページ用意されているだけである。ページデザインは一見するとその店舗のホームページのようだが、ページはたった1ページのみであり、変更があるとその都度有償となっている。当然、電子メールアドレスもない。
 仕組みも分からずにこのような業者と契約し、取引先などにホームページ開設の案内を出すとちゃんとしたホームページを開設した場合に混乱を招くことになる。また、その業者のホームページのカウントも少ないし、当然ながらヤフーなど検索サイトに登録は不可である。
 まあ金額的な負担は少ないのが救いであるが、これは決してホームページではない。

パターン2
 月額1〜2万円でホームページが持てるというもの。この場合いくつかパターンがあるが、業者がプロバイザーかレンタルサーバーを契約し、ホームページの作成から更新までサポートするといった契約になっている。良心的なところはレンタルサーバーで独自ドメインを取得してくれる。しかし、自ら更新できないということはタイムリーな商品の変更やデザインの変更などに即時対応はできない。
 月額でみればたいした金額ではないが、月額2万円であれば3年間で72万円、5年であれば120万円になるが、これであれば通常の方法でホームページを開設したほうが安くなる。例えば、ホームページ制作費50万円、レンタルサーバーが月額5千円、ドメイン管理料年間1万円であれば

  3年では レンタルサーバー21万円+HP作成費50万円=71万円
  5年では            35万円+       50万円=85万円

 このように金額負担は通常の場合のほうが安くなる。なおかつ、更新や変更が随時自由にできるだけに、月額制度はイニシャルコストが安くなるという盲点をついた方法である。月額1万円程度の業者では、レンタルサーバーではなく、一般的なプロバイザーを利用するケースもある。プロバイザーは月額2千円程度だから十分利益が出るが、プロバイザーの場合は容量が少なく、商品の画像などが大量に必要なネット通販などは不可能である。

パターン3
 パターン1と2を合わせたようなもので、業者のホームページ(自社サーバーかレンタルサーバー)に開設するもの。ただページ数は複数枚であるため、パターン2と区別しにくい。URLを見れば分かるのだが知識に乏しい人は気が付かない。
 このパターン3も月額制であるが、電子メールも使える。ただし、アドレスは1個または数個までであるし@マークの後は業者のドメインである。このケースが一番悪質と思える。


 簡単に悪質事例を紹介したが、契約書の内容にもよるが全てが詐欺に該当するかは分からない。けれど注意は必要である。
  ホームページの開設は、売上高アップ、認知度アップや販促効果もあり開設すべきではあるが、安いからといって安易な業者に騙されないように願いたい。
 また、通常の開設の方法でも、安いコストでホームページを作成する業者があるが、自店舗・自社の戦略や特徴を上手く組み込んだコンテンツを作り上げるには制作日数や打ち合わせ回数は相当に必要である。金額が安いということは数日で制作せねばならず良いものが出来る可能性は少ない。ひどい業者は基本デザインをベースに画一的なものしか作らない。(それでないと採算が合わない)
 参考として、ネットショッピングを組み込んだ小売系のホームページ作成費の目安は、東京で200万円前後、大阪で100〜150万円が相場であろう。奈良であっても50〜100万円の制作費をかけることが良いホームページ作成の条件だと思う。
  また、良いWebデザイナーであっても小売や業種の知識は無いため、専門コンサルタントのアドバイスも必要である。
   


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