太田酒造 |
太田酒造株式会社は創業が明治2年という歴史のある蔵元で地酒以外に奈良漬も有名です。場所は、国道25号線の竜田大橋の東150メートルの三差路を北に入ったところにあります。法隆寺からは徒歩で15〜20分くらいですが、途中には竜田神社があり、古い町並みを散策しながらというのも風情があって良いでしょう。
店舗というか建物は左写真で分かるように歴史のある造酒屋の建物です。店舗前には駐車場もあります。 奈良は日本酒の発祥の地であり、現在でも多くの蔵元があります。ただ、伏見や灘といった所の大手メーカーへの桶売りが多かったため全国的にはなじみがないのです。大手メーカーは機械化によって大量生産して拡大したわけですが、良い酒・高級な酒は手間もかかり量産できません。つまり、奈良の蔵元は規模は小さいが良い酒を造ってきたということです。太田酒造もそのような隠れた名蔵なのです。 近年、奈良の蔵元もその技術・品質で独自銘柄で販売するようになり、奈良の地酒が見直されてきました。 太田酒造は、特約店制度(良い面と悪い面がある)を取り入れず、味・品質に納得された方に直接販売することにこだわっており、酒小売店では買うことは出来ません。それだけに、幻の酒、幻の奈良漬と言えるでしょう。 |
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竜田神社 |
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歴史を物語る看板 |
自慢の地酒 |
店舗内 |
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奈良漬の紹介 奈良漬は酒造りの副産物としてできる酒粕を床に造る漬物・保存食です。太田酒造の奈良漬は、昔ながらの製法で、何度も漬換えし、吟醸粕と黒砂糖、砂糖、焼酎、みりんなどで仕上げてあります。保存料や人口甘味料などを一切使わない無添加の自然食品です。造酒屋の多くが奈良漬を販売していますが、実際に自蔵で製造しているところは多くないのです。 肝心の味ですが、奈良県人で奈良漬にうるさい私が納得するほど美味しいです。間違いなく奈良県下でもトップクラスです。辛口であれば森奈良漬、やや甘口であれば太田酒造で買えば間違いないでしょう。 奈良漬は食べる前に粕を取り除きますが、太田酒造の奈良漬の“きざみ”は酒粕の中に刻んだ具が入っていて酒粕も一緒に食べますが、それがまた美味しいのです。暖かいご飯にのせて食べるともう最高です。いかに太田酒造の酒粕が良いものなのかが分かります。当然、元となる酒が良いからでしょう。 |
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地酒の紹介
良質の酒を昔ながらの製法で造るために製造量は少なく、銘柄は初時雨だけです。それだけに、いかに味・品質に自信があるかが分かっていただけるでしょう。 酒は好みもあるでしょうから、ここでは味の説明はしません。蔵元で試飲できますので、まず一度飲んでみてください。まさに幻の名酒だということが実感できるはずです。有名ではあるがたいして美味しくない地酒が多い中、知られていないけど美味しい地酒を酒好きの知人や友人に贈ってはいかがでしょうか。 なお、酒店および酒小売のホームページでは買えませんので、直接蔵元に行きましょう。または電話やファックスで問合せしてください。 私のお薦めは大吟醸御香酒、純米酒、原酒など。 奈良県には太田酒造を含め、良い酒を造っている蔵元が多くあります。奈良県人は地元奈良の蔵元のお酒をもっと味わいましょう。 |
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銘柄名は『初時雨』です。大吟醸、純米酒、原酒など(写真は一部です) |