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販促とは、理念を実現して伝えること

 店舗名:カルコス本店
 所在地: 岐阜県岐阜市
 業 種 : 書籍
 ホームページ :
 紹介者:(株)ナレッジ経営研究所 
   『必ず繁盛店! 販売促進の極意(同文舘・刊)』より転載させて頂きました。

ゆったりとした商品選びを提供する
 平成7年11月、岐阜市郊外に2階建ての書店が開店した。店名は『カルコス本店』。日本で初めて“寛容な座り読み”のための椅子とテーブルを設けて、お客様に本をゆっくりと選んでもらうことを提案した書店である。
 店内で耳を澄ませると、環境音楽がかすかに流れている。暖色系の色調とあいまって、店内は居心地のよい雰囲気である。一階の奥にある児童書コーナーでは、幼い子供たちが絵本を読んでいる。窓際の座り読みテーブルでは、お客様が心置きなく本のページをめくっている。いつ訪れても、お客様が途絶えることがない店である。
 書店業界は、ディスカウント販売などのセールは禁止されているため、販促活動という意識が希薄である。
 カルコス岐阜本店の開店日前、地元の岐阜新聞をはじめマスコミ各社に、新しい取り組みとしての“座り読み”を紹介したところ、トピックスとして取材され、写真入りで掲載された。
 開店以降は、全国紙や経済新聞の取材攻勢を受けるようになり、はてはテレビのクイズ番組にまで紹介されて一躍有名な書店になったのである。

スローガンは「あったらいいな」
 カルコスは「こんな書店があったらいいな」をスローガンに、従来にない書店づくりをめざした。その象徴がポリシーボードである。
 レジカウンターの背後にあるそのボードには、『We Make the Difference カルコスは「違いを創る」をめざします』と書かれている。お客様が商品精算をすませるとき、ふと見上げればこのポリシーがいやおうなく目に入るのだ。
 販促とは、売上アップや集客力のための小手先だけの手段のことではない。企業としての理念や思いを、お客様に認知してもらうための活動そのものなのだ。
 カルコスはお客様の絶大な支持のお陰で、今日の出版不況のさなかでさえ二ケタの成長を持続している。さらにいままでは、地域一番店として、また地域のお客様にとってなくてはならない存在になっている。

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参考ホームページ
 NAGURA'S HOME(まちづくり情報・まちづくりを創造していくホームページ)の国内編/視察レポートにも掲載されています。店内写真もありますので一度覗いてみて下さい。



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